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pixiv ⇒ IFの世界 ~海常の伊月さん~ *R18*

タイトル通りのもしもの世界。
海常伊月パロです。
なので、こういう世界もあるかもね~くらいの軽い気持ちで読んでいただければと思います。

当初、夏コミの本で書こうとしていたネタだったのですが、別の海常伊月ネタに変えた関係でこの話は没になっていたのですが、なんかもったいないなぁと掘り起してスパーク原稿の合間に完成させました!(絶賛スパーク原稿中!)

★別ネタである海常伊月の初Hはオフ本でご確認ください。
  ⇒ ※夏コミ新刊「森月コレクション」*R18*





+ + + + + + + + + +


IHの地区予選を前に何回か練習試合が行われ、伊月も笠松に変わり何度かPGとして試合に出ることになった。
「今日はオレじゃなく伊月でいくからな」
「はい」
笠松に言われ伊月は返事をする。数日前にその予定になることは事前に告げられていたので心の準備は出来ていた。
「あれ、笠松センパイじゃないんスか?」
笠松から言い渡された言葉に黄瀬が反応する。
「PGはオレだけというわけじゃないしな。黄瀬も一度ちゃんとした試合で伊月のゲームメイクを体験しておいた方がいいだろう」
笠松は何でもないように言いながら、監督からの連絡事項を言い渡す。相手校の監督との挨拶を終えた監督が戻ってくる。
「笠松から、今日のオーダーは聞いたか?」
「「はい」」
「今日は伊月でいく。この練習試合の期間の間、何度からそうするつもりだからな」
監督の言葉を聞きながら伊月は拳を握りしめた。笠松の技量には遠く及ばない、特に得点源としての部分で言えば伊月は低すぎる。シュート回数もだが、シュート成功率でいえばかなりの差だ。ボールが伊月の手元にあってもゴールはまずないというのが相手校の分析にはあるはずだ。
それでも伊月以外にゴールを決めてくれる人間はたくさんいて、その人たちを最大限に活かすのが伊月のPGとしてのプレイスタイルだ。
「よろしくな、黄瀬」
伊月が横にいた黄瀬に声を掛ける。黄瀬は屈託なく笑い頷いた。
「伊月、ちょっといいか」
「はい」
伊月は笠松に呼ばれ走っていく。その背中を見つめながら黄瀬が近くにいた森山と小堀に声を掛ける。
「笠松センパイと伊月センパイだと、だいぶ実力差がないっスか?」
「黄瀬から見た伊月は?」
黄瀬からの問いに逆に森山が問いかける。黄瀬は少し逡巡して声を出す。
「PGとしてのボール回しはそんなに差はないっスけど、伊月センパイからのゴールって、練習の紅白戦でもほとんどといってないっスよね」
「よく見てんな」
普段の練習から得た伊月のデータを口にした黄瀬に小堀が確かにと頷く。
「まあ、笠松みたいに確実にゴールを決められるわけじゃないのもあるだろうが、伊月は完全に人を活かすそんなゲームメイクだよ」
「人を活かす?」
「常に全体を見渡し誰にボールを渡せばいいのかを判断する。あの全体を見れる能力は笠松にはないからな。だから笠松は自分でのゴールも時に必要になってくる」
「まあ、実際試合で体感した方がいい。監督や笠松もそのつもりなんだろう。来年には俺たち三年はいないわけだしな。必然と伊月と試合に出ることになるだろうし」
小堀と森山の言葉に黄瀬はハッとした。そして笠松と話している伊月の姿を見つめた。そんな黄瀬を見ていた森山に小堀が声を掛ける。
「心配?」
「何が?」
「言いたくないならいいけど」
肩を竦めて小堀は言う。森山はその言葉に少し考えて口を開く。
「黄瀬の分析は正解だ。相手校もPGが笠松じゃなく伊月になった時点でその分析で攻めてくる。けど、それだけじゃないものを伊月が持っているのを俺たちは知っている」
「気づいてないのは本人……か……」
森山の心の言葉を小堀が代弁する。
「良くも悪くも自分の魅力に無知、なんだよね」
苦笑した森山の言葉は伊月には届くはずもなかった。終始、黄瀬には二人のマークがついていたが、それだけで黄瀬を止められるはずもなく第四Qでは黄瀬を下げることも出来た。ベンチに下がった黄瀬に笠松が声を掛ける。
「お疲れだったな」
「いえ、伊月センパイってすごいっスね」
「……ああ。オレにはない目を持ってるからこそ出来るゲームメイクだ」
「まあ、それもあると思うっスけど、あの人、森山さんへの信頼度高いっスね」
「そりゃ、そうだろうな」
「?」
「伊月にシュート教えてるのアイツだぜ」
少し笑いながら笠松が口にした言葉に黄瀬は目を見開いた。
「別にシュートが打てない訳じゃない。確かに外す確率もあるが、それでもこうやってオレの代わりとして試合に出せるくらいに実力はある」
「じゃあ、なんで」
「シュートを打つのであれば、より確実性のある方がいい。それはどんな場面でもいえることだが、アイツはコート全体を見つめ誰が打てそうなのかを判断してその中で一番シュート成功率の高い人物にボールを渡す」
「……」
「そうなったら、自分自身よりも森山やお前にボールを回した方が確率は数段上がるだろう。だから、必然的に伊月のシュート率は低くなる。打てない訳じゃない、打つ必要性がないんだよ」
まあ見てればわかるさと、笠松が試合を見るように黄瀬に言うと、黄瀬が下がったことにより第二の得点源である森山がマークされ、インサイドにいる早川や小堀、中村もマークで動くことができない。
「そのPGにシュートはないっ、ディフェンスもっと固めろ」
相手ベンチの監督が大声で選手に声を掛ける。伊月についていたディフェンスも少し伊月から離れパスコースをふさぐ動きをする。
「バカだな」
笠松のその声が合図かのようにほぼフリーの様な伊月がドリブルで中へと切り込みシュートモーションへと入った。そのままボールは綺麗な弧を描きゴールへと入っていく。
それには相手チームも驚いたみたいで、目を見開き驚きを隠せないでいる。
「ああやって、誰にも回すことができないと判断できれば自身で決めにいく。滅多にないから伊月のシュートはないと見誤る。こっちにとっては好都合だけどな」
笠松の言葉に黄瀬は納得し、伊月への見方が変わった。練習試合の結果は海常高校の勝利で終わった。



練習試合終了後、解散してそれぞれに家路につく。伊月は森山と一緒に道を歩いていた。
「お疲れさま」
「森山先輩こそ、お疲れさまです。また試合中頼ってばかりで」
「その為のSGなんで、気にしてないよ」
森山の言葉に伊月は安堵して笑うがすぐに曇った表情になる。
「どうした?」
「……あの」
森山の問いに伊月が口を開こうとした瞬間頬に冷たい物があたり止まる。
「あ、雨?」
「走るよ」
上を見上げる伊月の腕を掴み、森山が走り出し伊月も引きずられるように走り出した。そうすると小さかった雨粒が大きくなり次第に本降りになっていった。そして滑り込むように森山の自宅の玄関まで来る頃には髪の毛は濡れウィンドブレーカーも濡れてしまっていた。
「うちで雨宿りしていきな」
「すいません」
玄関の鍵を開け森山と供に家の中へと入る。
「家の方は?」
「今日は友人とお食事会だって言ってたから、遅いはずだよ。まず先にシャワー浴びといで」
「森山先輩は?」
「オレはその後でいいよ」
「ありがとうございます」
「タオルとか後で持ってくるから」
脱衣所まで案内されて伊月はドキドキしている胸を手で押さえた。これまで何度か森山の家を訪れてはいたが、初めて訪れた時以外は必ず家には母親がいてニコニコと出迎えてくれていたのだが、それがなく家の中が静かだった。思わぬ事で森山の自宅で二人きりになってしまったと思いながらも濡れてしまった服を脱いで浴室へと入った。まだ夏には早く雨に濡れた体は冷たくて温かいシャワーが気持ちよかった。
「伊月ー。タオルと着替えを置いておくよ」
「はい。ありがとうございます」
浴室の扉の向こうから森山の声がしたので、伊月は返事をする。ほんのり体が温まったので伊月はシャワーを止めて浴室を出る。籠にタオルと着替えが置いてあったのだが、着替えを見つめて伊月は固まった。
「も、森山先輩っ」
「どした?」
「どうした? じゃないですよ、この着替えッ」
脱衣所の扉まで来た森山に伊月は訴えかける。
「うん。それを着ておいで」
「なっ……」
伊月の目の前にあるのは海常高校バスケ部の青のユニフォーム五番。森山が試合の時に着るものだ。今日の練習試合では白を使用したから、青が置いてあるのだろうが、何の意図があって伊月にこれを着せるのかがまったく理解できなかった。この家には伊月の部屋着が置いてあるはずだ。
「体が冷えないうちに着替えておいで」
森山の言葉に伊月は深く息を吐いて着替えることにした。
着てみて感じるのは森山との体格差だろう。自分が着ているユニフォームより大きいそれは明らかに自分とはサイズが違う。そして五番と書かれている文字に手で触れる。自分とは違う番号に強い憧れが溢れる。
そんなことを思いながら伊月は脱衣所を出て森山が居るであろうリビングに顔を出す。
「森山先輩」
「あ、出た?」
そう言いながら伊月の姿を確認する。その視線に伊月はどこか変だったのだろうかと不安になる。
「な、なにか変でした?」
「いや、いいね。自分のユニフォームを恋人に着せるのって」
笑顔で嬉しそうに言うので、伊月の顔は赤く染まる。少し火照っているように感じるのは気のせいではないはずだ。
「は、早くシャワー浴びてきてくださいっ! 風邪ひきますよ」
伊月はそれだけ言い、森山の部屋がある二階へと駆け上がる。部屋へと入り森山のベッドに腰掛ける。
森山の家に来たときに伊月がいつもいる定位置はベッドに寄りかかり床に座るのだが、大きいユニフォームが心許なくていつものような体制は取れずにいた。
けれどもベッドの上に腰掛けているのもなんだか落ち着かなくて、訳も分からずそのまま横に倒れベッドに顔を押しつける。
ほのかに香る森山の匂いに何故か心が落ち着くのを感じると突然睡魔が襲ってきた。このまま眠ってはいけないのにと思いながらもあらがう事が出来ずそのまま意識を手放した。



森山が飲み物を持って自室に入ればきっと拗ねた表情をした恋人が自分を待ち構えているだろうと思っていたのだが、想像していた光景とは違ったものが目の前に広がっていて森山は拍子抜けしてしまっていた。
すやすやと気持ちよさそうに寝息を立てている恋人は森山が入ってきたことにも気づかず眠ったままだ。
「とてもそそる光景ではあるけれど……」
彼ユニという自分の欲望の為だけに着せた姿を愛でたいなと単純に思っただけなのだが、自分とのサイズ違いで想像していたものとはまた違う雰囲気に思わず見とれてしまったのは森山の中だけの秘密だ。
そんな格好で無防備に眠られてしまっては手を出してくださいと言っているようなものだ。
けれど、そんな場面が想像できたはずなのに眠ってしまうほど今日の試合で消耗したということでもある。
試合で使用している鷲の目は酷使すればするほど集中力を要し、疲労するのはこの一年一緒にやっていて知っている。
そして必要以上に頑張りすぎる性格なのも嫌と言うほど知っている。
バスケに対してストイックでいるのは誰も一緒で努力は惜しまないが、無理をしてしまっては元も子もない。無理をしすぎる伊月を心配してしまうのは森山だけではない。
笠松や小堀も気づいていて、ブレーキをかけるようにしているのだが、そう簡単にはいかない。
居残り練習は欠かすことはないので、笠松は時々部員全員に向け居残り練習はしないようにと言い渡すこともある。練習試合でも手を抜くことはなく全力だ。
しかも今日に限って言えば伊月のプライドを傷つける指示が体育館に響いた。
『そのPGにシュートはないっ、ディフェンスもっと固めろ』
「あれは地雷だったね」
眠っている伊月の頭を撫で、その後に伊月の試合への気合いの入り方は異常だった。
余計なことを大声で言ってくれたと森山や小堀は思った。
それはベンチにいた笠松も思ったようで眉間に皺が寄っていた。
確かに相手チームにそう思わせることもあるが、伊月自身それを良しとはしていない。
いずれ笠松のようにもっとシューティング能力も上げていきたいと思っているだ。もっと脅威となるPGになりたいと。けれど、そう思ってムキになり必要以上に消耗してしまっては意味がない。
もっと自身の武器に気付くべきではあるのだが、そこに甘んじるような伊月ではない。
自分が卒業してしまって、伊月たちの世代になった時の事が今から心配だなと思いながら伊月の髪を梳く。
「んっ」
触れすぎたかと思いながらも森山は髪を梳く手を止めずにいると、伊月の瞼がゆっくり開いた。
「起きた?」
「……も、りやませんぱい?」
ぼんやり瞬きを繰り返し森山を見つめる。まだ状況が飲み込めていない伊月に森山は笑みをこぼす。
「そんな無防備に寝ないで。襲っちゃうよ」
「……」
森山の言葉にしばらく無言だったが、思い出したのか勢いよく起きあがる。
「あ、オレ、寝ちゃって」
慌てて森山に謝り身なりを整えようとして、自分の服装を思い出して伊月はベッドの上で後ずさりした。
「こらこら、逃げるな逃げるな」
「だ、だって、こんな格好で?」
「こんな格好って、ユニフォームだろ?」
試合の時はいつもこの格好だろうと、森山が言うが伊月は手を胸にして、足を折り畳み森山からガードするように丸くなる。とはいえ、足は素足でサイズの大きいユニフォームでは裾が簡単に捲れ上がり太股部分が見えて実にそそる格好なのを伊月は気付いていない。
「家で、しかも森山先輩のユニフォームなんて着ません」
「といいつつも、着てくれたじゃない」
本当に嫌ならば自分の部屋着が入っている棚は知っているのだからそれに着替えればいいだけの話だ。
けれど、伊月は礼儀正しく行儀が良い子だから森山が不在の部屋で棚や引き出しを勝手に開けるようなことはしない。
そういった部分を知っている森山は自分でもズルいよなと思いながらも伊月が持っている許容範囲を超えないようにコントロールしている。
「い、意地悪っ」
伊月もそこには気づいたみたいで森山に文句を言う。
「寝てるところ襲わなかっただけ、良かっただろう?」
「そんなことしたら、絶交です」
言う言葉の一つ一つが可愛くて森山は伊月の膝に手を伸ばす。
「絶交なんて、小学生みたいだ」
「ほ、本気ですよ」
「それじゃあ、今日は絶交されずに済んだってこと?」
触れた膝を撫でてから両手で伊月の手首を掴む。ゆっくりと胸にある手を外させる。恥ずかしさで顔が真っ赤になっている伊月にキスをする。
「伊月」
恥ずかしさに嫌がってはいても、森山からのキスは受け入れ求めてくる。
その甘えたような仕草に森山は伊月の頭を撫でる。
「今日はいつもよりも甘えたさんだ」
「……いや、ですか?」
「大歓迎だよ。でも、どうした?」
森山はどんな伊月でも大歓迎だ。ただ、甘える仕草の中に影のようなものが見えて森山は問いかける。
伊月は少し瞠目した後、ゆっくり口を開く。
「今日の試合。……あれは、さすがに堪えました」
森山は心の中でやっぱりと思いながら伊月を腕の中へと抱き込む。
「向こうの研究不足なだけだよ……って言ったところで納得はしないんでしょ?」
森山は伊月の背中を撫でながら問いかける。負けず嫌いな伊月のことだから、どんな言葉を並べたところで、自分の力量不足から相手チームにそんなデータを与えてしまったのだと思うだろう。
「そうやって、勘違いさせるのも一つの作戦ではあるけれど、あんな大声で言われちゃうと、なんか……」
小さく伊月が言葉を紡ぐ。頭ではわかっているけれど、それだけでは納得できない部分がある。人の感情とはそういうものだ。
「そうだね。そう簡単に納得出来るわけないよね」
一人の同じ選手として森山はそう告げる。実際、森山が同じようなことを言われれば誰になんと言われても簡単には納得できない。けれど、このまま伊月に悔しい思いを抱えていてほしくはないし、抱える部分ではない。
「だから、今日は思う存分甘えていいよ」
「えっ?」
抱きしめていた手をゆるめて伊月の顔を見つめ片目をつむり笑みを浮かべ言葉を続ける。
「そんなこと考えられないくらい。よくしてあげるよ?」
「……」
本音の言葉を軽口を叩くように言えば、顔を真っ赤にして照れる伊月の頬にキスをする。
「は、恥ずかしい」
「でも、イヤじゃないんでしょ?」
森山の問いに伊月は無言のまま小さく頷いて森山に抱きついた。


再び深いキスをすれば気分も高まり呼吸も少し荒くなる。放した唇から漏れ出る吐息は森山にとっては媚薬に近いものがある。
「ホント、たちが悪い」
「?」
森山の呟きに伊月は何か言った? という不思議そうな表情を浮かべるが、森山は笑顔を向ける。
「伊月って、ホントに自分の持ってる魅力を知らないよね」
言いながらも森山の手は伊月の体を撫で刺激を与える。ユニフォームの中に裾の方から手を入れて腹部を撫でる。その感覚に伊月は体を震わせ耐える。けれど森山の手はそのまま伊月の胸にいき、ユニフォームで隠れて見えない乳首に触れられる。
「んっ」
弾くように触れた後、つまみ上げ押しつける。
「あっ、んんっ」
見えないからか、時々掠めるだけになったりと刺激もバラバラで伊月は次に一体どんな刺激がくるのかがわからずされるがままに声が漏れ出る。いつもならすぐに上も裸にされてしまうのに、今日は脱がそうとしない。
「ぁ、りやま、せんぱぃ」
「ん?」
訴えるように伊月が森山のシャツを掴み引っ張るので、森山は目線で先を促した。
「脱がない、の?」
「ああ、これ?」
何でずっと着たままなのか疑問に思った伊月が口にした疑問を森山は笑顔で受け止める。
「せっかく着てくれてるんだから、このシチュエーションを楽しまないとね」
「……」
「白い肌に青いユニフォームって、映えるよね」
そういいながら伊月の首筋を舐め、下を脱がせていく。太股を手で撫でながら滑らすように脱がせていく。主張始めているものが外気に触れ伊月は体を震わせる。何度か森山とこういった行為をしてきているが、いつまでたっても慣れることはなく、森山に翻弄されっぱなしだった。
「ゃぁ、んんっ」
太股をただ撫でられているだけで欲望が高ぶる。
「まだ、なにもしてないよ。ホント、感じやすいよね」
「ちがっ」
「違わない」
森山の言葉に否定したいが、心とは裏腹に体は正直で森山に直接握られて声もなく伊月は体を反らした。
「ああぁ、あっ」
体を走り抜ける快感に伊月は髪を振り乱す。
「まだだよ」
「いゃぁ」
絶頂を迎えるその寸前に森山の手でせき止められる。高ぶったままにされた体はもどかしさに腰が揺れる。
「な、んで?」
「言っただろう。よくしてあげるって」
額を合わせて再確認するように言う森山に伊月は頬を染める事しか出来なかった。
「だから、もう少し」
森山はそう言い伊月の中に指を入れていく。
「ああっ」
「ほら、力抜いて」
中に入れた指をゆっくり動かしながら森山は伊月に声を掛ける。その声に伊月はゆっくり息を吐くが、動かされる指に息が上がって思うようにならず首を横に振る。
「ホント、弱いね」
苦笑しながらも、動かす指を止めることはない。
「あっ、だ、めぇ……」
「ダメじゃないでしょ?」
笑みを浮かべながら森山は伊月の耳元に囁く。
その声にすら反応してしまうようで、伊月の体が震える。
「せんぱ……」
高ぶる体を持て余しながら伊月は手を伸ばして森山の頬に触れる。息が上がりながらも必死に言葉を紡ごうとするので森山は動かしていた指を止める。
「も、もぅ……」
高ぶらされたまま焦らされ続けるのは辛いと潤んだ目で訴えられれば森山に拒否権はない。
「わかった。お望みのままに……」
伊月の中に入れていた指を抜き、せき止めていた手を放し、森山は伊月の足を抱えた。そしてゆっくりと入れていく。指で解したとはいえ、伊月のそこは狭く、無理をすれば傷つけかねない。
「んんっ、あっ」
中に入ってくる質量を息を吐きながら受け入れる伊月の首筋に唇を寄せる。
「もう少し」
「ぅんっ」
シーツを握りしめている手を取り自身の首へと持っていけば、掻き抱くように力が籠められる。
それを合図というように森山は少しずつ腰を動かしていった。
「ああっ」
森山が動くたびに上がる嬌声を聞きながら、森山は伊月の望む刺激を与えていった。
二人で迎える絶頂に、互いが満足した。



今日の試合の疲れもあって伊月はそのまま眠りについてしまった。
その寝顔を見つめて森山は伊月の頭を撫でて頬に触れる。
目尻に残る涙を指で拭い森山は息を吐いた。
少し強引ではあったが、色々考えて眠れないよりはずっと良いはずだ。
チームの全員が相手チームの勘違いのデータに思惑通りだと思ったはずだ。
そして、伊月の実力を過小評価してくれたことは試合を有利に進めることが出来る。
それと同時に伊月の内情を知る森山、笠松、小堀、中村あたりは眉間に皺を寄せた。
努力という名の無理をまた伊月がしてしまうと。確かに入部当初は笠松に遠く及ばない力量だったが森山にシュートを見てもらい、中村とはディフェンスを練習しと自身に足らない部分を毎日続ける練習で身につけていった。
だからこそ、笠松の代わりとして試合に出せるくらいには実力が伴ってきたのだ。
その姿を見続けている面子からすれば、伊月の続ける努力を認めている。
明後日からの練習で無理をさせないようにするために、少し考えなくてはいけない。
けれど、森山にも試合の疲労はあり眠っている伊月を見つめているうちに睡魔が襲ってきた。
夕飯までの間は寝てしまおうと森山はあらがうことはせずに、伊月を胸に抱いたまま目を閉じた。



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プロフィール
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KK
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性別:
非公開
自己紹介:
のんびりまったり、同人活動している人間です。

【黒子のバスケ】
友人のススメで原作を読みアニメを見てます。誠凛の伊月センパイ&秀徳1年コンビを気に入っております。

作者及び出版社等は一切関係御座いません。自己責任で閲覧ください。
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