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本日、訳あってバスケ部の練習は休みになっている。
というのも、もうすぐ学期試験期間となり、基準点をいかなければ補習となってしまう。
そうなってしまっては、練習時間も無くなってしまうというので、ギリギリの点数でも補習を回避できるよう試験対策として勉強会が行われることになった。
実質、赤点ギリギリになる火神大我の為のものだ。
「伊月さん、すいません」
火神が顔を上げ伊月を呼ぶ。伊月はそれまで自分の勉強をしていたのを中断し火神の元へ行く。
「コレ、わかんねぇ……です」
「これって、中学の復習問題じゃないか」
火神が詰まっているのは、数学……しかも中学の復習問題だった。これは思っている以上にレベルが低いんじゃないかと伊月は心の中で思う。
「火神……数学って日本語が苦手だとかそういう言い訳は通用しないぞ?」
「……ッス」
「とはいえ、あの数学の教師のことだから、ちょいちょい中学の問題入れてくるからなぁ」
伊月はそう言いながらも火神の詰まっている問題の横に方程式の元を記入していく。
「これは連立方程式、2つの文字……xとyを含んだ、2つの式からなる方程式のことなのはわかるよな?」
「はい」
「この連立方程式の解き方には代入法と加減法があるんだ」
伊月は火神の隣に座り、一つ一つの方程式の説明を一からやっていった。火神も伊月の説明に真面目に聞き言われた方法で問題を解き始める。
「解けたッ!」
「そうそう。数学は方程式を覚えてその解き方を覚えてしまえば、後は中の数字が変わるだけ、そう考えれば数学なんて簡単なもんだよ」
伊月はサラッと言うがそこにいる全員が心の中で叫ぶ。
〝全部暗記出来ねぇから大変なんだろうがッ!〟
〝方程式がわかっても、計算ミスしちゃうから苦手なんだよー〟
人間、得意不得意があるから仕方がない。けれど、こればかりは弱音を吐いてしまうわけにはいかない。
これがクリア出来なければ練習が出来ない。これは火神にとって死活問題だ。
「じゃあ、これは……」
「ああ、因数分解もダメか。これは……」
火神のわからない中学復習にも伊月は嫌な顔はせずに、一つ一つ問題の横に解説を書いていく。そして、説明を始める。得意科目が数学だというだけあって間違いはないのは当然のことなのだが、説明が妙にうまい。
「伊月さんの説明、わかりやすい……です」
「ありがとう」
妹に教えたりしてるからかなと、何でもないように言う伊月は火神の問いにどんどん答えていく。
それを横で聞いていた黒子が伊月の腕をつんつんと突く。
「ん? どした?」
「ここ、教えてほしいです」
黒子が広げたのは高校数学。
「2次不等式か、この場合は2つやり方があるんだけど、2次の係数が正になるように問題を書き換える方法がわかりやすいかな」
黒子の示した問題に迷うことなく答える伊月は同学年の日向や小金井から見てもすごいと思えるものだった。
「そうだ、火神。数学だけじゃなくて日向がいるうちにちゃんと歴史聞いておいとけよ」
「げッ、な、なんで……黒子ッ! テメッ」
なんで伊月がそんなことを言うのかと思うが原因はすぐ近くにいることに気付く。
「火神君、地理はまだしも、歴史は壊滅的じゃないですか」
「ほほぉ。火神、それは聞いてなかったな……」
黒子と火神のやり取りを聞いて日向が火神に詰め寄る。
「いや、ちげー、です。向こうで日本史ってなくて……」
「ということは、世界史は大丈夫なんだな。じゃあ、手始めに四大文明言ってみ」
「よ、四大文明?」
「六大文明じゃないだけ、ありがたく思えよ。授業でやってるだろ?」
手始めと言わんばかりに日向が火神に問いかける。その問いに火神は固まる。
「えーっと……」
「……ほー。こんな問題も出来ないわけね」
「きゃ、キャプテン……?」
「教科書開け、ボケがッ」
〝試合じゃないのにクラッチタイムー!?〟
数学の問題集を強制的に閉じられた火神は日向の言葉に従って世界史の教科書を開いた。
「歴史なんてな、単純な暗記だ、ダァホッ!」
こうして誠凛高校バスケ部の非日常は過ぎていく。
というのも、もうすぐ学期試験期間となり、基準点をいかなければ補習となってしまう。
そうなってしまっては、練習時間も無くなってしまうというので、ギリギリの点数でも補習を回避できるよう試験対策として勉強会が行われることになった。
実質、赤点ギリギリになる火神大我の為のものだ。
「伊月さん、すいません」
火神が顔を上げ伊月を呼ぶ。伊月はそれまで自分の勉強をしていたのを中断し火神の元へ行く。
「コレ、わかんねぇ……です」
「これって、中学の復習問題じゃないか」
火神が詰まっているのは、数学……しかも中学の復習問題だった。これは思っている以上にレベルが低いんじゃないかと伊月は心の中で思う。
「火神……数学って日本語が苦手だとかそういう言い訳は通用しないぞ?」
「……ッス」
「とはいえ、あの数学の教師のことだから、ちょいちょい中学の問題入れてくるからなぁ」
伊月はそう言いながらも火神の詰まっている問題の横に方程式の元を記入していく。
「これは連立方程式、2つの文字……xとyを含んだ、2つの式からなる方程式のことなのはわかるよな?」
「はい」
「この連立方程式の解き方には代入法と加減法があるんだ」
伊月は火神の隣に座り、一つ一つの方程式の説明を一からやっていった。火神も伊月の説明に真面目に聞き言われた方法で問題を解き始める。
「解けたッ!」
「そうそう。数学は方程式を覚えてその解き方を覚えてしまえば、後は中の数字が変わるだけ、そう考えれば数学なんて簡単なもんだよ」
伊月はサラッと言うがそこにいる全員が心の中で叫ぶ。
〝全部暗記出来ねぇから大変なんだろうがッ!〟
〝方程式がわかっても、計算ミスしちゃうから苦手なんだよー〟
人間、得意不得意があるから仕方がない。けれど、こればかりは弱音を吐いてしまうわけにはいかない。
これがクリア出来なければ練習が出来ない。これは火神にとって死活問題だ。
「じゃあ、これは……」
「ああ、因数分解もダメか。これは……」
火神のわからない中学復習にも伊月は嫌な顔はせずに、一つ一つ問題の横に解説を書いていく。そして、説明を始める。得意科目が数学だというだけあって間違いはないのは当然のことなのだが、説明が妙にうまい。
「伊月さんの説明、わかりやすい……です」
「ありがとう」
妹に教えたりしてるからかなと、何でもないように言う伊月は火神の問いにどんどん答えていく。
それを横で聞いていた黒子が伊月の腕をつんつんと突く。
「ん? どした?」
「ここ、教えてほしいです」
黒子が広げたのは高校数学。
「2次不等式か、この場合は2つやり方があるんだけど、2次の係数が正になるように問題を書き換える方法がわかりやすいかな」
黒子の示した問題に迷うことなく答える伊月は同学年の日向や小金井から見てもすごいと思えるものだった。
「そうだ、火神。数学だけじゃなくて日向がいるうちにちゃんと歴史聞いておいとけよ」
「げッ、な、なんで……黒子ッ! テメッ」
なんで伊月がそんなことを言うのかと思うが原因はすぐ近くにいることに気付く。
「火神君、地理はまだしも、歴史は壊滅的じゃないですか」
「ほほぉ。火神、それは聞いてなかったな……」
黒子と火神のやり取りを聞いて日向が火神に詰め寄る。
「いや、ちげー、です。向こうで日本史ってなくて……」
「ということは、世界史は大丈夫なんだな。じゃあ、手始めに四大文明言ってみ」
「よ、四大文明?」
「六大文明じゃないだけ、ありがたく思えよ。授業でやってるだろ?」
手始めと言わんばかりに日向が火神に問いかける。その問いに火神は固まる。
「えーっと……」
「……ほー。こんな問題も出来ないわけね」
「きゃ、キャプテン……?」
「教科書開け、ボケがッ」
〝試合じゃないのにクラッチタイムー!?〟
数学の問題集を強制的に閉じられた火神は日向の言葉に従って世界史の教科書を開いた。
「歴史なんてな、単純な暗記だ、ダァホッ!」
こうして誠凛高校バスケ部の非日常は過ぎていく。
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自己紹介:
のんびりまったり、同人活動している人間です。
【黒子のバスケ】
友人のススメで原作を読みアニメを見てます。誠凛の伊月センパイ&秀徳1年コンビを気に入っております。
作者及び出版社等は一切関係御座いません。自己責任で閲覧ください。
※無断転載禁止※
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