pixiv⇒はじめの第一歩 【黒子×伊月】
伊月先輩大好き!
ということで、どなたかお相手を探していたのですが……ここは主人公に頑張ってもらおう!と、黒子に決定。
伊月って自分に向かってるベクトルに気付いてなさそうなので。こんなお話。
頑張れ、黒子っち!
と、勢いだけで書いてしまったので、おかしな部分が多々あると思います……(謝)
伊月先輩大好き!
ということで、どなたかお相手を探していたのですが……ここは主人公に頑張ってもらおう!と、黒子に決定。
伊月って自分に向かってるベクトルに気付いてなさそうなので。こんなお話。
頑張れ、黒子っち!
と、勢いだけで書いてしまったので、おかしな部分が多々あると思います……(謝)
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「あ、伊月先輩」
「ん? ああ、黒子じゃないか」
放課後の練習を終え各々帰宅しているはずなのだが、バラバラで帰ったはずの部員に帰宅途中会うことは珍しくない。
珍しくはないのだが、この組み合わせは初めてだったようなと伊月は思い返す。
「珍しいな、黒子とこんなところで会うなんて」
「そうですね」
伊月と黒子が顔を合わせたのは高校を出て数分歩いた所にある本屋だ。
このあたりでは一番大きく、帰宅途中の生徒はよく利用している。けれども読書とは縁遠いバスケ部員が会う確率は極めて低い。
「伊月先輩はよく来るんですか?」
「いや、今日はたまたま買ってる本の発売日だったから。まあ、久々に来たから他の所も見てるんだけどね。黒子は?」
「ボクは黄瀬君から、出てる雑誌の発売日だから見てねとメールが来たので確認だけでもと」
「黄瀬?」
伊月は首を傾げる。
そして、そういえば黄瀬はあの整った容姿を買われてモデル業をしていた事を思い出す。
「ああ。モデルした雑誌?」
「はい」
バスケがらみの取材ならば『月刊バスケットボール』で必ず目にするはずだから、そうじゃないのならば副業の方なのだろうと想像はついた。
「律儀なんだな」
「いえ、見ておかないと今度会ったときにまたうるさいと思うので」
「好かれてるな」
「旧友としてでしょうけど」
やけに強調されたのが引っかかったが伊月も黒子とその雑誌を見ることにした。
近くにある雑誌コーナーへ行き黒子が開く雑誌を伊月は横からのぞき込む。
「こうしてると、ホントに別人だな。これは女子がほっとくわけないな」
服装にメイク、髪型が違うのも勿論あるのだろうがバスケをしているときとはまた違う表情をしているのが一番大きい気がする。
伊月は以前試合をしていたときの表情を思い出して一人頷いて納得する。
確かに試合しているときの緊迫している表情も格好いいんだろうが、これはこれでさすがというべきだろうと伊月は思った。
「伊月先輩ってこういうの好きなんですか?」
「ん?」
黒子の問いの意図がわからず伊月は首を傾げる。
「こういうのって?」
「格好いいんですよね?」
黄瀬の載っているページを示し、黒子は再確認してくる。
伊月は確かに自分の知っている黄瀬とは違い、こういう黄瀬もあるんだと関心はすれど、決して好きなわけではない。
「いや、俺の知ってる黄瀬とは違うと思うし、美形だったんだと改めて思っただけで好きとかそういうのは関係ないんだが……」
「そうですか」
伊月の言葉を聞いて黒子はそう言うと雑誌を閉じて元の場所に戻す。
「伊月先輩って、好きな人いるんですか?」
「好きな人ぉ?」
思いも寄らない質問に伊月は驚いて黒子を見る。
黒子の目はからかっているというような瞳ではなくいつも通りで質問の意図がまったく読めない。
「伊月先輩って、そういうのあまり態度に出ない人ですよね」
「いや、出ないっていうか、今はいないから出ないっていうのが正しいかな」
「カントクとか、キャプテンとかは?」
「何でそこでカントクが出てくるかな。それに日向も……あいつには木吉がいるだろう」
出てきた人物に驚きながらも、同じ中学だったという共通点以外2人とは特段何もない。友達でチームメイトだ。
「やっぱり、そうなんですか?」
「うーん。そうなんですというか、あれは見たまんま感じたまんまでいいと思うぞ」
部内の恋愛事情というか、人間関係はきっとあの通りだ。
伊月は基本的に好きな人が同性だとかそういったことに特段偏見はない。
まわりの恋愛模様は見ていて微笑ましい。けれど、そこに自分も入ろうとは思っていなかった。
「黒子だって、火神じゃないのか?」
「なんで、そこで火神君が出てくるんですか?」
「だってアイツの影になるって」
思い切り豪語していたんでは?と伊月は思い返すが、なにか違っただろうかと首を傾げる。
「それは、バスケの事だけですよ。普段の生活までじゃないです」
「そうか。それは悪かったな……ということは、別にいるんだな」
火神の事は否定されてしまったのだが、そうなると黒子には別に思い人がいるんだと想像がついた。
「そうです。周りには聡いくせに、自分自身の事にはすごく鈍感なんです」
「そりゃ、苦労するな。一度、直接言ったら気付くんじゃないか?」
伊月は心底黒子の心情を察し労いながら、重要なことに気付く。
「ちゃんと、存在には気付いてもらえてるか?」
これが一番重要だからなと、伊月は明るく黒子に声を掛ける。
「気付いてもらってます。たぶん、一番見えてるはずなんですけど」
黒子は伊月の言葉にまっすぐ答える。
伊月はその言葉に笑みを浮かべて、ちゃんと見えてるのならば良かったじゃないかと言いさらに続ける。
「それじゃあ、もうあと少しじゃないか言っちゃうしかないな」
伊月は黒子の肩を叩き本屋を出る。黒子もあとに続き外に出る。
「そうですね、言うことにします」
「そうだ。それがいい」
外へ出て歩き出す伊月の後ろを黒子も歩き出し決意を口にしたので振り返り、頑張れよと声を掛けようとした。
「じゃあ、気付いてください」
「えっ?」
黒子から発せられた言葉に伊月は振り返って固まった。
向けられた言葉から黒子が自身の思いに気付いて欲しいというものなのだとわかったのだが、向けられた先が問題だった。
ここには黒子と伊月しかいないはず。
「……俺?」
確認するように首を傾げて訪ねればしっかり頷きが返ってくる。
「い、いや……急に言われると何と返したものか……」
「別に今すぐにどうこうという話ではないので、ただ気付いて欲しかっただけなので、大丈夫です」
「……はあ」
「先輩。自分に向けられてる感情にもう少し敏感になった方がいいです」
それではと、軽く頭を下げて歩きだした黒子の背中を伊月は呆然と見つめていた。
伊月はしばらくその場から動くことができないままでいた。
まずは、気付いてもらうことから。
ここから先は、また別の話。
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のんびりまったり、同人活動している人間です。
【黒子のバスケ】
友人のススメで原作を読みアニメを見てます。誠凛の伊月センパイ&秀徳1年コンビを気に入っております。
作者及び出版社等は一切関係御座いません。自己責任で閲覧ください。
※無断転載禁止※
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